知床観光船が欠航したら?6月の知床・悪天候でも大満足の代替プラン|2泊3日子連れ実録

知床観光船「おーろら号」を予約していたのに、2日連続で欠航——。

2026年6月、6歳の息子ハルと知床を2泊3日で旅した我が家が、まさにこの状況に直面しました。楽しみにしていた夏の知床岬クルーズは、初日も翌日も悪天候で運休。

でも結論から言うと、知床は天気に振られても、まったく問題なく満足できる旅先でした。むしろ「船が出なかったからこそ巡れた場所」「悪天候だからこそ満喫できたホテル」があり、終わってみれば最高の旅になりました。

この記事では、知床おーろら号が欠航したときに何ができるのか、悪天候の知床をどう楽しむのかを、2泊3日の実録としてお届けします。天気予報を見て不安になっている方の参考になれば嬉しいです。

目次

結論:知床は天気に振られても楽しめる

先に結論をまとめます。

  • 観光船が欠航しても、知床には見どころが山ほどある — さくらの滝、神の子池、裏摩周湖、知床横断道路、神社めぐり
  • 知床横断道路は「峠で天気が変わる」 — ウトロ側が雨でも、羅臼側は晴れていることがある
  • ホテルが素晴らしいので、悪天候の日はステイするだけで満足 — kiki知床・北こぶし知床、どちらも一日いられる
  • 移動はタイムズカーシェアで自由自在 — 2泊3日471km走って実費23,020円

我が家は知床に来るのはこれで複数回目。冬には流氷の砕氷船おーろら号にも乗っています。その上で言えるのは、知床は「晴れたら最高、雨でも十分」な、懐の深い場所だということです。

旅程概要(2泊3日・タイムズカーシェア)

まずは今回の旅程の全体像です。

日程主な行動宿泊
1日目女満別空港着 → 知床へ移動kiki知床 ナチュラルリゾート
2日目おーろら号欠航 → 知床横断道路で羅臼へ → 知床五湖高架木道 → ホテル満喫北こぶし知床ホテル&リゾート
3日目おーろら号再び欠航 → 来運神社・さくらの滝・神の子池・裏摩周湖 → 女満別空港

移動はタイムズカーシェア(実費を公開)

我が家の知床旅行は、いつもタイムズカーシェア一択です。女満別空港前のステーションで借り、空港〜ウトロ〜羅臼〜道東の名所まで自由に動きました。

今回の実費は以下の通りです。

項目内容
車両フィット(ハイブリッド)
利用時間約58時間(2泊3日)
走行距離471km
時間料金14,300円
距離料金8,720円
合計23,020円(ガソリン代込み)

カーシェアの最大の利点は、ガソリン代が料金に含まれていること。471kmも走ると、レンタカーなら給油代だけで数千円かかりますが、カーシェアはその心配がありません。悪天候で予定を組み替え、あちこち走り回った今回のような旅では特に相性が良いです。

知床は公共交通機関が限られ、観光地どうしが離れているため、車移動が事実上必須。「観光船が欠航したから別の場所へ」という臨機応変な動きも、自分の車があるからこそできました。

知床おーろら号が欠航した(2日連続)

今回予約していたのは、夏の知床おーろら号。冬の流氷クルーズで有名な同じ船が、夏は知床半島の先端・知床岬を目指すコースを運航しています。断崖絶壁の海岸線、滝、運が良ければヒグマやイルカに出会える、知床ならではの絶景クルーズです。

ところが——。

予約していた2日目の朝、ウトロは強い雨と風。当日朝の時点で欠航が判明しました。海が荒れると安全のため運休になるのは当然で、悪天候の知床ではよくあることです。

「明日があるさ」と気持ちを切り替え、3日目に再チャレンジ。しかし翌日もまた欠航。2日連続で夏の知床岬を見ることは叶いませんでした。

欠航したらどうする?判断と心構え

ここで知っておくと役立つことを、実体験からまとめます。

料金は当日払いなので、欠航しても金銭的な負担はありません。 おーろら号は乗船前に支払う仕組みのため、欠航=そもそも支払いが発生しない。返金手続きで揉めることもなく、精神的にも楽でした。

欠航の判断は当日朝が基本。 前日に「たぶん無理かな」と思っても、当日朝まで確定しないことが多いです。逆に言えば、朝に運航状況を確認してから動けば十分。我が家は朝食を食べながら欠航を知り、すぐに代替プランへ切り替えました。

予備日・代替プランを最初から想定しておく。 知床、特に海のアクティビティは天候に大きく左右されます。「船に乗れたらラッキー、ダメでも別の楽しみがある」くらいの心構えで旅程を組むと、振られてもダメージが小さい。次の章から紹介する代替プランが、まさにその「別の楽しみ」になりました。

代替プラン①知床横断道路で羅臼へ(峠で天気が変わる)

2日目、おーろら号の欠航が決まった我が家が向かったのは、知床横断道路です。

知床横断道路は、ウトロ側(オホーツク海側)と羅臼側(根室海峡側)を、知床峠を越えて結ぶ山岳道路。冬は雪で閉鎖され、例年4月下旬〜11月頃しか通れません。この道路が通れること自体、夏(や春・秋)に知床へ来る大きな価値です。

そして体験して驚いたのが、峠を境に天気がガラリと変わること。

ウトロ側は雨。知床峠は濃霧に包まれ、視界が悪く、運転には慎重さが必要でした。ところが峠を越えて羅臼側へ下っていくと——羅臼は快晴。同じ知床半島なのに、山ひとつ隔てただけで別世界でした。

知床連山が日本海側とオホーツク海側の気候を分ける壁になっているため、こうした「片側だけ晴れている」状況が起こりやすいのです。ウトロが雨でも、羅臼側に行けば晴れているかもしれない — これは知床で悪天候に当たったときの、実用的な裏ワザだと感じました。

道中で出会った野生動物たち

知床横断道路のドライブでは、たくさんの野生動物に出会えました。エゾシカは道路脇のあちこちに。木々の間からこちらをじっと見る姿は、知床が「動物たちの土地」であることを実感させてくれます。キタキツネも何度も登場。ハルは車内から大興奮で見ていました。

霧の中から鹿が現れる幻想的な光景は、晴れの日には味わえない、悪天候ならではの知床の表情でした。

※野生動物に遭遇しても、餌を与えたり近づいたりは厳禁です。車内から静かに観察し、道路上の動物には減速して対応しましょう。

代替プラン②道東の名所周遊

3日目、再びおーろら号が欠航。この日は知床エリアから少し足を延ばし、道東の名所をぐるりと周遊しました。ルートは以下の通りです。

来運神社 → さくらの滝 → 神の子池 → 裏摩周湖展望台 → 女満別空港

いずれも悪天候でも楽しめるスポットばかり。むしろ霧や曇り空が、神秘的な雰囲気を増してくれる場所もありました。

来運神社(来運の水・3回目の訪問)

我が家にとって来運神社は、3回目の訪問になる思い入れのある場所です。「来運(らいうん)」という縁起の良い名前のこの神社には、来運の水と呼ばれる湧水があり、毎回必ず汲んで飲んでいます。

知床連山の伏流水で、口当たりがやわらかく、本当においしい水。普段あまり水を飲まない息子が、来運の水だけはごくごくたくさん飲むのが、毎回のささやかな驚きです。子どもの舌は正直なので、それだけ良い水なのだと思います。

今回訪れると、鳥居が新しくなっていました。3回通っているからこそ気づく変化で、こうした「再訪の楽しみ」も、同じ場所に何度も足を運ぶ我が家ならではの発見です。

さくらの滝(サクラマスの遡上)

さくらの滝は、6月から8月にかけてサクラマスが滝を遡上することで知られる場所です。よく「サケが跳ねる滝」と紹介されることがありますが、正確にはサクラマス。ヤマメが海へ下って大きくなった姿で、産卵のために生まれた川へ戻ってきます。

訪れた6月下旬は、まさに遡上シーズンの入り口。落差約3.7mの滝を、サクラマスが何度も跳ねて越えようとする姿を見ることができました。銀色の魚体が水しぶきとともに宙を舞う瞬間は迫力満点。魚博士のハルも食い入るように見ていました。

天気は曇りでしたが、滝と魚の迫力には何の関係もありません。悪天候でもしっかり楽しめる、知床周辺の名所のひとつです。

神の子池(オショロコマ)

神の子池は、摩周湖の伏流水が湧き出してできたとされる、透き通った青い池です。「神の子」とは摩周湖(カムイトー=神の湖)の子という意味。コバルトブルーの水の中に、倒れた木がそのまま腐らずに沈んでいる様子が幻想的で、知床周辺でも屈指の絶景スポットです。

この池にはオショロコマという魚が泳いでいます。イワナの仲間で、北海道の冷たくきれいな水にしか棲めない貴重な魚。よく「ニジマス」と混同されますが、別の魚です。青い水の中をオショロコマがすいすい泳ぐ姿は、池の神秘さを一層引き立てていました。

曇り空でも池の青さは健在。むしろ直射日光がないぶん、水の色が落ち着いて見え、神秘的な雰囲気が増していたように思います。

裏摩周湖展望台(トビとの遭遇)

摩周湖は霧で有名ですが、観光客の多い表側(摩周第一展望台)に対し、裏摩周湖展望台は静かで穴場。我が家が訪れた日も霧が出ていて、湖面は神秘的なベールに包まれていました。

「霧で見えない」とがっかりする方もいますが、霧の摩周湖こそ本来の姿。幻想的な白の世界も、これはこれで知床・道東らしい風景です。

そして展望台の近くで、頭上を一羽の大きな鳥が悠々と舞っていました。翼を浅いV字に広げ、尾を器用に動かしながら帆翔する姿。最初は「ワシかタカか」と思いましたが、尾羽が中央でくぼむ独特の形と細長い翼から、トビだとわかりました。

日本でもっとも身近な大型の猛禽でありながら、翼開長は150cmを超え、近くで見ると圧倒的な存在感。道東の広い空を舞うトビは、晴れでも曇りでも知床らしい景色の一部です。

大きな鳥を見ると「ワシだ!」と思いがちですが、尾の形(トビは凹型)や翼のシルエットで見分けられます。正しく知ると、野生動物観察がもっと楽しくなります。

雨でも知床五湖・高架木道は楽しめるか

2日目、羅臼から戻ってきた後、知床五湖の高架木道にも立ち寄りました。

高架木道は、地上に作られた木道を歩いて知床五湖の一湖を眺められる、無料・バリアフリーの散策路。ヒグマが出ても安全で、子連れでも安心して歩けるのが魅力です。

ただ、この日は霧が濃く、正直あまり景色は見えませんでした。晴れていれば湖面に知床連山が鏡のように映る絶景が見られるのですが、霧の日は視界が白く霞んでしまいます。

高架木道そのものは悪天候でも歩けますが、絶景を期待するなら晴れた日に行くのがおすすめ。我が家は霧で景色を諦め、早めにホテルへ戻ってのんびりすることにしました。下の写真は5月の晴れた日に撮影した写真です。

(高架木道の詳しい歩き方・3つの展望台の見え方・営業時間などは、別記事「知床五湖高架木道完全ガイド」で詳しく紹介しています。)

悪天候の日はホテルで過ごす(むしろ最高)

ここが今回の旅でいちばん伝えたいことかもしれません。

知床のホテルは、一日いても飽きないほど素晴らしい。 悪天候で外の予定が潰れても、ホテルステイそのものが旅の目的になり得ます。今回泊まった2軒は、どちらも「天気が悪い日にこそ真価を発揮する」宿でした。

1泊目 kiki知床(石窯ピザ・ビュッフェが進化)

1泊目はkiki知床 ナチュラルリゾート。我が家はここに泊まるのは3回目で、和室の標準的な部屋を選びました。

驚いたのは、前回よりビュッフェが広くなっていたこと。再訪したからこそ気づける、嬉しい進化です。

中でも目を引いたのが、ライブキッチンの本格石窯で焼く焼きたてピザ。「SHIRETOKO NATURE CHEF’S CLUB」と名付けられた石窯で、シェフが目の前でピザを焼いてくれます。窯から出たばかりの熱々のピザは、生地が香ばしくチーズもとろり。子連れのビュッフェでこのクオリティのピザが食べられるのは、かなりの満足度でした。

雨の日は、こうした食事の時間が旅のハイライトになります。kiki知床は、悪天候の日に「むしろ早めに宿に入りたい」と思える宿でした。

2泊目 北こぶし知床(暖炉付きの部屋・サウナ・ラウンジ)

2泊目は北こぶし知床ホテル&リゾート。今回は暖炉のある良い部屋に宿泊しました。北こぶしは何度も泊まっていますが、今回も再訪して気づいた変化がいくつか。フロントに木をあしらったインテリアが新たに置かれ、知床の自然を感じさせる演出に。大浴場のロッカーもリニューアルされ、より綺麗になっていました。

そして悪天候の日に最高なのが、サウナとラウンジ。羅臼から戻って高架木道で霧に振られた後、ホテルのサウナでゆっくり整い、ラウンジでくつろぐ——この時間が、外で動き回れない日の最高の過ごし方でした。

北こぶしには宿泊者が使える通常のラウンジがあり、これが十分すぎるほど快適。オホーツク海を眺めながら過ごす時間は、それだけで知床に来た甲斐があると感じさせてくれます。

(北こぶしには、スイート宿泊者だけが入れる限定ラウンジ「CLUB LOUNGE OKHOTSK LOVERS」の詳細は、北こぶし知床スイート限定ラウンジ完全レポで詳しく紹介しています。)

悪天候で外に出られなくても、これだけのホテルがあれば一日中満足できる。 これが、知床が「天気に振られても楽しめる」最大の理由です。

悪天候の知床グルメ

雨の日の移動の合間に立ち寄ったグルメも、知床・道東の楽しみのひとつでした。

里味(さとみ/斜里) — 斜里町にある食堂。名物はつぶ貝のかき揚げそば。道東らしいつぶ貝をたっぷり使ったかき揚げは、サクサクで磯の風味豊か。刺身や定食類も揃っていて、家族みんなで違うものを頼めるのが子連れには嬉しいポイントです。

そば処 らいうん — 落ち着いた雰囲気の蕎麦店。来運の水で作られた絶品蕎麦が驚くほど安い。

悪天候の日は、無理に外の絶景を追いかけるより、こうした地元のグルメをゆっくり楽しむのも知床旅行の正解です。

まとめ:知床は何度でも、どんな天気でも

知床おーろら号に2日連続で振られた今回の旅。それでも、終わってみれば大満足の2泊3日でした。

  • 観光船が欠航しても、さくらの滝・神の子池・裏摩周湖・知床横断道路など見どころは豊富
  • 知床横断道路は峠で天気が変わる。ウトロが雨でも羅臼は晴れていることがある
  • kiki知床・北こぶし知床、どちらも悪天候の日にこそ真価を発揮する素晴らしい宿
  • タイムズカーシェアなら、臨機応変な予定変更も自由自在

我が家は冬には流氷の砕氷船おーろら号に乗り、今回は夏の知床岬コースに振られました。晴れの知床も、流氷の知床も、雨の知床も知っているからこそ言えるのは——知床は、どんな天気でも、何度でも訪れたくなる場所だということです。

天気予報を見て不安になっている方も、どうか心配しすぎないでください。船が出なくても、知床にはあなたを満足させてくれる景色とホテルが、たしかにあります。


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この記事を書いた人

harupapa

世界中の島を旅した夫婦が、6歳の息子ハルと共に
家族で59回の旅を重ねる旅ブロガー。

▼旅の実績
・宮古島10回・軽井沢9回・山中湖9回リピート
・地中海6島制覇(カプリ・マルタ・ランペドゥーザ・マヨルカ・メノルカ・イビサ)
・国家資格保有(柔道整復師)

「世界の島を見てきた目で、日本の島を語る」を
コンセプトに、6歳の息子と巡る冒険育児の記録を発信中。

Instagram: @harupapa_59trips

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